長時間のホームシアターでの視聴などで、耳が疲れた経験はありませんか?
最近のAVアンプはほとんど「自動音場調整機能」が付いていますが、あくまで距離の測定であって、音質、音色までは最適化してくれるわけではありません。
音の味付けは自分で行う必要があり、これを怠ってしまうと映画やドラマ、アニメを鑑賞する際に耳が疲れてしまい、リフレッシュするはずが逆にストレスになってしまいます。
中音(500Hz~2Khz)を増幅させ、「1/fゆらぎ」の状態にすることで、生音に近い音声になり、聴き疲れのない心地の良い音にすることができます。
長時間の視聴も苦ではなくなる音質に設定しましょう!
使用するAVアンプはDENONの「AVR-7200WA」です。


セリフが聴こえにくいといった場合も、今回紹介する方法で改善することができます。
AVアンプでの調整方法
AVアンプは、設定画面を移しながら調整する必要があるので、テレビ・プロジェクタの電源も入れて、設定画面を映し出しましょう。
※DEMON製「AVR-7200WA」を例にとって解説します。各メーカーや製品ごとに設定が異なりますが、共通する点も多くあると思うので、参考になれば幸いです。
リモコンの「SET UP」を押します。


画面上にセットアップメニューが立ち上がるので、「オーディオ」を選択します。


「グラフィックEQ」を選択します。


「EQ調整」を選択します。


「グラフィックEQ」をオンにします。
また「スピーカーの選択方法」は「左/右」にすることで、左右のスピーカーを同時に調整することができます。


普段聴く音楽や映画、アニメ等と再生しながらグラフを大きく上下に動かして、音質の違いを体感しましょう。




今調整しているのは、前方に左右対称に並んでいるフロントスピーカー(DALI HELICON800)です。


- 歌手、ボーカルの声の「さ行」が耳に刺さらない感覚の場所を探す
- 女性の歌手、ボーカルだと分かりやすい(ZARDやSuperflyなど)
- 音量を上げて、さ し す せ そが耳につく感じがしない所まで下げる
- とはいえあまり高音を落としすぎると、暗い音になってしまうので注意
- 特に4khz~5khz辺りから、耳につく高音が出てくる傾向が強い
フロントスピーカー調整後のグラフはこのようになりました。


センタースピーカー(DALI OPTICON VOCAL)は若干異なります。




同じメーカーでも製品が違えば音の出方も変わります。
サラウンド、フロントワイド、フロントハイトは「DALIのFAZON MIKRO」を使用していますが、そこまで重要視していないので、フロントスピーカーと同じ設定にしました。















初期の状態では高音、低音が強すぎるんですね。



そういった音は「ドンシャリ」と呼ばれているのですが、耳に対する刺激が強すぎて長時間聴いていると疲れてしまいます。
設定完了
以上がAVアンプでのイコライザー音質調整方法の一例です。
これによってセリフが聴き取りやすくなり、音量を上げても不快感やうるさい感じはなくなりました。
グラフィックEQをオフにして初期設定の状態で視聴すると、明らかにセリフが聴き取りにくくなり、特に高い音が耳についてしまいます。
とても長時間の視聴はできない音質でした。
イコライザーはAVアンプだけでなく、機能が付いていればシアターバーなどでもによっては設定は可能です。



どのメーカーの製品でも基本は同じです。



相対的に中音(500Hz〜2khz)を大きくすることで、バランスが整って音質が改善します。
快適で充実したおうち時間を過ごすためにも、ぜひとも設定してみてください。
聴き疲れが起きてしまう理由はこちら。




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